先述の通り、テクノロジー・トランスフォーメーションを具備し、先進テクノロジーを積極的に活用しているリーダー企業は継続的な成長を遂げているなか、足元のコロナ禍の中において、リーダー企業とラガード企業の差はより顕著になっています。
実業務で積極活用している先進テクノロジーの具体的な領域としては、セキュリティ、データ、IoT、クラウドが挙げられます。これらの領域に注力していることがリーダー企業の対応における特徴です。
また、リーダー企業の90%が先進テクノロジーに対して高い期待を示しており、先進テクノロジーを知っているだけやPoCをするだけでは終わらせず、アウトカムを生み出そうと実ビジネスへの適用に向けて取り組んでいることも分かりました。
データ活用においても、リーダー企業には個人情報保護などコンプライアンス遵守を含めて、丁寧なデータ活用が見られます。データを活用するには適切な環境整備が不可欠であることから、データ基盤の構築など包括的な取り組みをリーダー企業は進めていることが分かります。
一方、先進的なデジタルテクノロジーを活用する上では、自社のみで完結するケースは非常に少ないのが実態です。各分野の専門企業とのパートナリングで自社に必要なソリューションを獲得し、価値創出へと繋げていることがリーダー企業で顕著な傾向です。
このように、日々のビジネスの中でテクノロジーをどのように活用するかを真剣に考え、マネジメント層から現場リーダークラスまで臆せず実際のビジネス・業務へ適用していくことに取り組んでいる企業は成長性を維持していることがわかります。
続いて、具体的な投資領域について見ていきます。セキュリティの重要性はいうまでもありませんが、利益創出のためのテクノロジー投資にも大きな差があります。たとえばIoT、データ、クラウドなどのテクノロジーを活用し切れているかどうか、自社に積極的に取り込めているかどうかが重要だとリーダー企業では認識しています。