経験と勘に頼った非効率な需要予測からの脱却を目指す
株式会社ジンズ(以下、JINS)では、小ロット・多品種のメガネ製品を展開してきたため、もともと需要予測が難しく、またメガネという製品特性上、耐久年数が長く季節ごとの影響を受けにくいため、買い替え需要が予測しづらいという特徴がありました。
こういった事情から、サプライチェーン領域の需給コントロール業務において、発注による追加生産のフォローが間に合わずに欠品したり、在庫の消化が思うように進まずに過剰在庫が発生したりといった課題に悩まされていました。
また、計画変更による売上・粗利・在庫といった経営数値への影響を同時に見ながら迅速に意思決定をする仕組みがないことも大きな課題でした。意思決定に必要なデータは主に手作業で集計を行っており、リスク検知や着地見込みの判断は、担当者個人での経験則の精緻化により予測精度の改善を実行していました。今後のグローバルへのビジネス拡大を見据え、このままでは需要予測や適切な意思決定が困難になることが想定される中、同社は需給コントロール業務の改革に乗り出しました。