五つ星の社員体験を構築する

マリオット・インターナショナルは、卓越したゲスト体験を提供することで定評があります。しかし、ほぼ100年にわたる歴史を持つ多くのブランドと同様に、組織全体にわたるレガシーシステムの存在が、同様の愛情を社員に示すことを困難にしていました。

マリオット・インターナショナルの人事システムは、長年にわたり複数のベンダーが携わったために複雑なウェブシステムとなってしまい、地域横断での運用が難しくなっていました。規制、コンプライアンス、セキュリティ環境が地域で大きく異なるためです。

より個別化された体験を社員に提供するために、このホスピタリティ業界のリーダーであるマリオットはアクセンチュアと協力し、人事テクノロジーを再構築し、Oracle Fusionを搭載した新しい人的資本管理（HCM）システムを導入しました。

シンプルさを提供する

新しいクラウドベースのプラットフォームであるmHUBは、15の異なる言語で、迅速かつ個別化されたアクセスを提供。これにより、社員情報、トレーニングの詳細、社内のオープンポジション、その他の重要な人事情報に迅速にアクセスすることができます。

このAIを搭載したソリューションにより、経営陣は正確で堅牢なリアルタイムのデータにアクセスできるため、ビジネスの正確なコストを理解した上で意思決定ができるようになりました。

最も重要なことは、mHUBが社員の手にデータのコントロールを戻したことです。社員一人一人が自分の個人情報を更新できるようになり、セキュリティと正確性を担保することが可能となりました。

アクセンチュアとマリオット・インターナショナルは、変革のさまざまな形で連携し、mHUBを社員が活用しやすいようにしました。アクセンチュアはテクノロジーの活用に注力し、マリオット・インターナショナルはトレーニング開発とチェンジマネジメントを主導。稼働開始以来、マリオット・インターナショナルの社員は1,800万以上のトレーニングコースを修了しています。さらに、採用マネージャーは適切な人材を見つけるために600万人以上の候補者を選考し、20万人以上の新たな社員を迅速に迎え入れています。

マリオット・インターナショナルはまた、米国で従業員株式購入プラン（ESPP）を導入することで、人材の獲得と定着を支援し、社員のエンゲージメントを促進し、ビジネス全体でオーナーシップの文化を育成しようとしています。新しいESPPはmHUBと統合されており、社員は給与控除を通じて大幅な割引で株式を購入することができます。

成長の余地

現在までに、mHUBはOracle Cloud HCMの最大の導入の一つであり、14のOracleテクノロジーと10のHCMモジュールが一つのソリューションに統合されています。

今日、マリオット・インターナショナルは、31のブランド、8,600の施設、139の国において、伝説的な個別化された体験を社員に提供しています。人材に関するグローバルな洞察に基づき、マリオット・インターナショナルは、社員エンゲージメントの向上、キャリア育成、勤務時間の柔軟性、そして経済的な安定を促進するための革新を行い、ホスピタリティ業界の業務の在り方を再考しようとしているのです。