組織としての技術を高め、安定化するべく「チャプター」を発足
一日の主な業務の流れとしては、午前中は複数プロジェクトの朝会に参加し、進捗状況や作業の優先順位を確認した後、空いている時間で提案/報告資料の作成などを行います。午後はテストオートメーション導入の相談を受けたり、お客様や社内での打合せやテストフレームワークのPoC(Proof of Concept)などを行っています。
また、最近の大きな試みとしては、2022年7月より発足したSDET内の新たな組織「チャプター」の展開があげられます。所属するプロジェクトワークとは別に、技術単位に集約したチームを編成し、スクラムで運用しています。各人の興味や描きたいキャリアパスに合わせて、異なる技術チームに所属することが可能で、リファクタリングやPoCを通じてチーム内で技術を培うことにより、未経験領域であってもしっかりした技術基盤を身につけた上で、プロジェクトに参画することができます。キャリアはプロジェクトに参画し、その中での業務経験を通じて構築することが一般的ですが、プロジェクトはタイミングや状況に依存するため、いつでも自分の伸ばしたい領域の経験が得られるとは限りません。「チャプター」により、希望するキャリアパスと実際のプロジェクトワークの乖離を極力排除できると同時に、組織としても目指す方向性や課題がより一層クリアになると考えています。
AIや大規模言語モデル(LLMs)とQAの融合をリードする技術者集団を目指す
現在、SDETの技術水準を欧米と同等レベルに引き上げている最中です。日本のテクノロジーは、特にテストオートメーションを中心としたQA領域やCI/CDパイプライン、DevOps領域、アジャイル開発領域などにおいて欧米と比較して遅れているように感じます。技術革新が起きる度に凄まじい勢いで技術移転も起きる英語圏に対して、未だ情報が入ってくるだけに留まる日本の状況を、少しでも変えていきたいと思っています。
テストオートメーションはQAにおける重要な要素であり、AIや大規模言語モデル(LLMs)の活用によって更なる進化が期待されます。これにより、品質管理が効率化され、アジャイル開発の中でスクラムマスターがQAを担い、品質を効果的にコントロールする方法や、TDD(Test-Driven Development)による高速開発、CI/CDパイプラインによるプロセス自動化、パイプラインからプロジェクトの膨大な情報を集約し、分析して組織やプロセスのボトルネックを分析する事が実現可能です。
大規模言語モデル(LLMs)とQAの融合をリードするエンジニア集団を、SDETとして目指しています。この取り組みにより、QAやテストオートメーションにおいて新たな価値を創出できると確信しています。