異質な存在であることが、自分自身の価値になる
髙島屋の中で、外部から転職してきた自分は異質な存在です。老舗百貨店である髙島屋と外資系のアクセンチュアとではカルチャーが真逆。入社して数年経ちますが、いまだに違和感を覚えることがたくさんあります。しかし、この違和感こそが私の存在価値だと考えています。長く働いてきた社員では気がつけないこと、言いにくいことを、私が外側の感覚で「もっとこうしたほうがいい」と話をする。それが私に求められている役割です。価値を提供していくためにも組織に馴染みすぎることなく、今後も異質な存在であり続けていきたいと思います。
こうした考え方の根底には、アクセンチュア時代に培った「Think Straight, Talk Straight」のマインドがあります。立場を問わずに必要だと思ったことははっきりと語る姿勢は、業界や仕事を変えても活きていると思います。
マネジング・ディレクター、子会社社長の経験を通して身につけた経営視点
アクセンチュア時代にマネジング・ディレクターとして経験を積む中で、テクノロジー視点だけではなく、経営視点を身につけることができた点も、今のキャリアに活きています。
お客様のIT部門のアウトソーシングを請け負う仕事を担当したときは、どのように事業を回していくか、人件費のバランスをどう捉えるかなど事業を俯瞰して捉える必要があり、ビジネスセンスを磨くことができました。また、400人以上のメンバーを抱えたプロジェクトを動かすこともあり、部門長でありながら、中小企業の社長のような仕事ができたことも貴重な経験です。
途中、アクセンチュア・テクノロジー・ソリューションズ(2012年アクセンチュアに吸収合併)の社長も経験させてもらいました。組織が急成長している時期で、多いときで2000人近い従業員がいたこともあり、社会的責任が非常に重い仕事だと感じていました。当時採用活動に力を入れていたのですが、「大川さんと仕事がしたくて入社した」という話を聞くことがあり、とても嬉しかったことを覚えています。若い世代と多く話をして意見に耳を傾けるというのは、当時も今も変わらずに、仕事をするうえで大切にしていることの1つです。