ブログ
電気・ガス小売事業におけるCISのご紹介
所要時間:約3分
2023/02/15
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所要時間:約3分
2023/02/15
テクノロジーコンサルティング本部 素材・エネルギー部門 シニア・マネジャーの東 千博と、同じくマネジャーの中村 隆男です。
昨今、燃料費高騰によって電気代やガス代が高騰している関連で新聞やテレビなどメディアで取り上げられることの多い電気・ガスの分野から、その小売事業を支えるCIS(Customer Information System - 顧客情報管理システム)についてご紹介します。
電力・ガスの全面小売自由化以降、競争環境が増々激化し顧客離脱防止・囲い込みが小売各社の重要な課題となっています。また、COVID-19により資金繰りが悪化した中小企業さまの支払率低下に対する支払期限延伸施策や、昨今の燃料費高騰に伴う国・会社レベルの緩和措置など社会情勢に対応する案件が急ピッチで決定されています。その中で我々は各社顧客数が500万-1000万人に上る顧客の皆さまに対し電気・ガスの受付から、毎月の請求額の計算、そして請求書の発行や各金融機関からの引き落とし、そして社内会計に至るまで電力会社に必要となる業務を一貫してサービス提供しています。そのため、料金計算の誤りや、請求書・ダイレクトメールなどお客さま宛送付物の誤送付といった業務上のクリティカルな障害のないシステムを短納期、かつ高品質でデリバリーしていくことが求められています。
CISのシステム全体像の一例としては以下の通り、CISパッケージ市場での評価が高いSAPまたはOracleをベースとして、ユーザインターフェースに対して複雑な固有要件の実装を求められるようなケースではUIフレームワークを利用したフロント画面を構築することもあります。また、スイッチング支援システムや金融機関との連携をはじめとして、社内外の様々なシステムとの連携が求められる重要な位置づけのシステムとなります。
自由化が進む中でマーケットの変化にいかに追随するかという点がより重要となっています。一部のクライアントにおいては新規メニューの公開までのリードタイムが概ね1ヶ月と目標設定されているケースもある状況です。
こういったスピード感に対応するために、一例として料金メニューにおいてはパッケージ標準機能を使用することに加え、将来の新規メニューの追加を想定して料金計算に必要な計算ロジックを可能な限り部品化しておくという工夫を行います。皆さまのお手元に届く請求書や、社内での分析に利用するDWH等もこのような観点を常に持ちながら設計してくことが必要となります。
アクセンチュアはCIS導入の国内トップランナーと言っても過言ではなく、電気・ガス事業を支援するシステム構築について多くの実績を保有しています。ご支援事例でも、SAP、Oracleともに大規模顧客を抱える事業者さまへの導入実績がございます。
国内トップランナーであり続けるために、我々のチームでは引き続きCISの導入に共に挑戦いただける人材を募集しています。
全国の電力・ガス会社においては業務という観点からとらえた場合、共通の業務プロセスを適用できることが非常に多いという特徴があります。裏返せば一度参画いただき電力・ガス会社さまの業務を1社深く学ぶことにより、様々なプロジェクトへの参画が可能となり、その中で他社との比較を通し担当クライアントさまにより良い業務を提案していくというようなことが可能です。また、CISの2大パッケージとなっているSAP, Oracleを経験したい、トレンドのWEBフレームワークを活用したユーザインターフェースのカスタム開発を経験したい、といったテクノロジーの能力を伸ばす機会を得たいと考えている方にもおすすめです。
教育面についても、CISに関して国内隋一の人材を揃えており、入社後の実務やトレーニングを通して、スキルアップが可能ですので、CISだけでなく電力・ガス業界自体が未経験であったとしても問題ありません。
高い品質が求められ、難しい仕事ではありますが、改めて重要性を増している電力・ガスビジネスの根幹を支える社会的意義の強い仕事にチャレンジしたという気概を持った方のご応募をお待ちしております。