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ブログ

【調達・サプライチェーンBPO】 ニーズは多様化し、BPOを通じた変革が拡大していく

所要時間:約5分

2022/10/18

BPOにおけるニーズやアプローチは多様化へ

円安やインフレ、新型コロナウイルスなどの影響による急激な経営環境の悪化、デジタル人材をはじめとした人材不足、グローバルやホールディングス体制におけるガバナンス強化、基幹システム導入と並行した業務変革など、調達・サプライチェーンの領域では数多くの課題が顕在化しています。

こうした課題に対して、アクセンチュア・オペレーションズはお客さまの課題や状況に応じた多様なBPOサービスを提供しています。

調達・サプライチェーン領域におけるステレオタイプなBPO像としては、オペレーショナルな定型作業を人件費の安い国や場所にアウトソースしてコストメリットを享受する方法がイメージされるかと思いますが、BPOのトレンドはこの数年で大きく変わってきています。

人件費の単価差によるコストメリットのみが目的ではなく、「BPOを活用して社内のDXを推進したい」、「業務をデジタル化・ペーパーレス化して、オンサイトで完結できるようにしたい」、「デジタル人材の不足を解消したい」など、BPOの目的とアプローチは多様化しています。また、グループが肥大化し、ガバナンスに課題を感じているお客様からは、複雑化・多様化したデリバリーを標準化・効率化・高度化してほしいという要望も増えてきています。

事業規模やDXの推進度、文化や考え方など、お客様の状況はさまざまです。BPOに際して、グローバルにおける最先端のオペレーションへ統一化を図りたいお客様もいれば、これまでのやり方をできる限り踏襲したいお客様もいらっしゃいます。このようにお客様のニーズが多様化している中、アクセンチュアは幅広いご要求にお応えしています。

業務全般の変革を推進する成果報酬モデルも既に始動

調達・サプライチェーンの領域では、コスト削減を主な目的とし、部分的に業務を切り出して外部にアウトソースするBPOモデルが主流でした。しかし昨今では、同じくコスト削減を主な目的としながらも、そのアプローチは変わりつつあります。

アクセンチュアでは、単に人件費の単価差を享受するBPOモデルではなく、戦略立案からコア業務への工数シフト、業務改善といった一連のコンサルティングを行い、DXを同時に推進していくことが可能です。

先端の取り組みとしては、調達・サプライチェーン領域における全般の業務をアクセンチュアが請け負わせていただき、コストを大きく下げながら投資余力を生み出す「成果報酬モデル」の事例も生まれています。

より高付加価値のサービス提供が可能となった背景には、DXによるデータの可視化や、「SynOps」といったDXツール群の存在があります。例えば購買業務において、紙やExcelの資料をマーカーでチェックしながら価格を見比べていた企業もあると思いますが、デジタルを活用すれば、依頼書の文字がツールを活用することでエクセルに転記され、確認すべき条件と照合されたのち、メールの自動送信まで行うことも可能です。また、法改正によって請求書や契約書なども電子化され、より効率的に業務を行えるようになったこともBPOの進化を後押ししています。

調達やサプライチェーン領域特有の課題としては、ノウハウの属人化があり、長年の経験を持った社員の判断に頼らざるを得ない場面も多々存在していましたが、昨今ではAIによるチューニングやロジックの構築が可能になってきております。属人化の解消により、従業員の方々はより戦略的な業務に集中することができるようになるでしょう。

お客様と伴走し、人の意識を変える難しさに挑む

アクセンチュアは、お客様が会社として今後どう変わっていくべきかという上流の課題から、どれだけの利益を達成したいのか、どれだけのモノを調達したいのかといった現場の業務に近いところまで、全般的な支援を行っています。調達やサプライチェーンの部門の方からだけでなく、経営層の方々から相談をいただく機会が増えているのも昨今の傾向です。

なぜ、アクセンチュアを選んでいただけるのか。アクセンチュアに期待されている一番の価値は、何よりもトランスフォーメーションであると考えています。オペレーションズだけでなく、ストラテジー&コンサルティングやテクノロジー、ソングといった組織と連携して変革を支援できるのは私たちの大きな強みです。

新しい仕組みの構築や、新規のシステムの導入などはもとよりアクセンチュアの得意とするところですが、もっとも大変なのはその先にある、人の感情を動かすことです。

「トランスフォーメーション」と一言で言っても、人の意識が変わること、いわば会社の血液が入れ替わるのは、並大抵のことではありません。お客様と伴走させて頂きながらトランスフォーメーションに寄り添うのは、他のファームとは一風違う、アクセンチュアらしい点だと思っています。

今後、日本でもBPOを通じた変革が発展していく

これまで属人化が浸透していた調達やサプライチェーンの領域においても、DXは着実に進行しており、AIによって今までは不可能だったことが実現できるようになってきています。

今回のブログで紹介したように、BPOの手段やアプローチは多様化しており、上流の戦略から業務変革を推進したり、テクノロジーを活用する機会も増えています。つまり現在のBPOは、アクセンチュアのようなサービス提供側に関して言えば、多様なバックグラウンドやスキルを持ったメンバーが協力して推進するものに変わりつつあるのです。こうした点において、総合力で戦えるチームであることも、アクセンチュアの強みといえます。

クライアント・マーケットアジェンダ
クライアント・マーケットアジェンダ

日本ではまだ十分に浸透していると言えない調達・サプライチェーン領域のBPOですが、アクセンチュアのBPOサービスはグローバルでトップクラスのシェアを誇っています。海外では業務の割り切りがはっきりしており、業務をまとめて外部化する数百人規模のBPOも珍しくありません。

国によって文化や考え方の違いはあるものの、今後は日本においても調達・サプライチェーンの業務をアウトソースするという意識は広まっていき、BPOサービスは拡大・発展していくと見込まれます。

事実、既に日本国内の企業でも、大規模なBPOの検討やBPOを通じた業務変革の検討は始まっています。ご興味をお持ちの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

筆者

梅原 里美

オペレーションズ コンサルティング本部 デジタルプロキュアメントサービスリード 兼 サプライチェーンマネジメント & IXリード マネジング・ディレクター