ゴールベースアプローチを体現するために、お客さまの過去・現在・未来を踏まえてニーズを深く理解し、グループ横断で適時適切なサービスを提供することを目指しました。それを支える仕組みとして、「MUFG Wealth Management Digital Platform」は大きく3つの機能で構成されています。
1つ目は「統合View」で、銀行・信託・証券で散在していたお客さまの情報を一元的に表示できる画面です。
2つ目は「ゴールプランニングシステム」で、お客さまの人生のゴール、ライフイベントに応じたキャッシュフローや総資産に対する課題・ニーズを見える化した上で、アドバイザーがポートフォリオ運用や、資産承継、事業承継の対策案をお客さまにお示しすることを支援します。ここでは、バランスシートアプローチを採用しており、金融資産だけでなく不動産や自社株式なども含まれるため、今までは見えにくかった将来に向けての資産の全体像を明らかにすることを可能としています。海外のシステムソリューションを採用しつつも、日本に合わせたカスタマイズを行ったことも特徴です。
3つ目は「ネクストベストアクション」で、アナリティクスモデルを活用することで、アドバイザーに対してお客さまの状況に合わせた適時適切なアクションをレコメンドします。
MUFGウェルスマネジメントのDXは、これから具体的な成果を創出する段階ですが、すでにお客さまから新たなニーズに関する相談を受ける機会や成約に至る事例が出ています。
「ご自身の資産やキャッシュフローの将来像をイメージしやすくなった、とお客さまからは好評です。『子どもに資産を残してあげたい』という希望をお持ちのお客さまにシミュレーション結果をご説明することで、『20年後の目標を叶えるためには、今すぐ手を打つ必要があると分かった』などのご理解をお手伝いできています。運用などの商品が登場するのは最後です。ゴールベースアプローチは営業手法における順序を逆転させた、新しい営業スタイルの確立でもあります」(中村氏)
「お客さまからは『心の動く話が聞けた』『感動を生む提案だった』という嬉しいお声をいただけています。これはウェルスマネジメントのビジネスモデルの再創造です。営業担当者はお客さまの声に真摯に耳を傾け、自信を持ったご提案ができています。現場のアドバイザーからは『新たな気づきや潜在ニーズの掘り起こしに活用できている』との声も届いています。今後MUFGはワンチームとなって、お客さまに最適なウェルスマネジメントサービスをご提案できると確信しています」(中村氏)