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クリエイティブのチカラで、小学校をつくる。

2024/06/17

こんにちは。
Droga5のシニアコピーライターTomokoです。
今日は、Accenture Songが手掛けるクリエイティブの内容について現在私が関わっているプロジェクトを通じてお話ししたいと思います。

私は Accenture Songの傘下にあるDroga5というクリエイティブエージェンシーに所属しているのですが、こちらはいわゆる、皆さんがイメージする“広告代理店“ではありません。
広告と聞くと、お客さまの商品をいかに消費者に認知してもらうか、魅力的に伝えるか、購入してもらうかを考え、CM、屋外広告、イベントやSNSでキャンペーンを行なっていくという仕事の流れであると思います。

私もDroga5に入るまではそのような仕事をずっとやっていました。
もちろん、Droga5でもキャンペーンのCMクリエイティブを作ったり、屋外広告をつくったり、従来の広告クリエイティブの仕事もするのですが、それよりももっと大きな「ブランディングのすべて」を行なっています。

そもそもお客様のブランドが今後どのような方向を向いてビジネスをしていくのか、そのために何をすべきかをクリエイティブのチカラで、全方位からプランニングしていきます。

その中でアクセンチュアのコーポレート・シチズンシップ(社会貢献活動)でプロボノプロジェクトに携わるコンサルタントチームと協創した面白い事例をご紹介します。

このプロジェクトは、障がいがある人の雇用の支援をアップデートするという目的からスタートしました。そもそも就職の機会が限られていたり、就職の相談をしても適切な対応をしてもらえないこともあったりと、未だ障がい者本人にとって最適な雇用環境が整っていないのが現実です。

障がいのある人が自分のチカラで稼いでいける社会をつくるために、そもそも社会に出る前の教育を変えていかなければならないのではないかということで、発達障がいの子どもも、そうでない子どもも一緒になって学べるインクルーシブな小学校「さやか星小学校」を2024年に長野県に立ち上げるというプロジェクトがアクセンチュア社内で立ち上がっていました。

我々はその小学校のブランディングをお手伝いしたのですが、理事長のお話にとても感銘を受けました。今までの教育は「皆が同じく優等生を目指していく」ような教育。その目指す先は成績だったり逸脱しない子だったりで、そのモノサシだけで優劣をつけられてしまう。しかし、現代の社会において、自分の強みや得意を活かしのびのびと活躍できる子、人の気持ちを理解できる子を育てていくにはそうではいけない。今までの教育を変えていかなければならないと。

そこで、小学校のコンセプトを「教育のあたりまえを変えていく。」という言葉に設定しました。

まずは、皆が一律の授業を受け、一律の評価を受けるというあたりまえを変え、個人の学習速度に合わせた完全オーダーメイドの授業をする。教材も、ゆくゆくは学園の独自のアルゴリズムを用いて開発するデジタル教材へ切り替えていく構想です。

次に、子どもたちの行動を、良い悪いだけで評価をするあたりまえを変え、行動分析学に基づいたカリキュラムにのっとり、望ましくない行動を減らそうとするのではなく、それに代わる望ましい行動を強化することでポジティブな変化をもたらしていく。「してはいけないこと」を並べて子どもたちを取り締まるのではなく、望ましい行動を練習して増やしていこうという考えです。この考えはSWPBS(School-wide Positive Behavior Support)という方法で、世界中で大きなエビデンスを生み出している教育方法として知られています。

そして、子どもの対人関係を子どもの自主性にまかせるというあたりまえを変え、どんなにささいな出来事でも「子ども同士のおふざけ」などと軽視することがないようしっかりと導く。子ども同士が時にうまくコミュニケーションできないことは当然なので、親と教員が一緒になって、人との関わり合いを学びの一つと捉えて子どもたちに教えていきます。そのベースには「いじめ防止の3R」という考えがあり、今回、さやか星小学校は日本で初めてこのプログラムを導入する小学校になります。

このようなコンセプトを設定したことで、小学校に一本の太い柱ができました。今後、小学校が開校し、さまざまな方針が立ち上がったとしても、「教育のあたりまえを変えていく。」という考えに則っているのか、という判断をすることができるのです。

また、そのコンセプトをもとにした事業内容の設計、小学校のロゴをはじめとするデザインシステム、それを元にした学校の校舎の看板やサイン、装飾等も制作。​
概要をしっかりと伝えていくプロジェクトムービーの制作、WEBサイト制作、各SNSのコンテンツ制作、そして資金調達をも行いました。​
そして2024年4月、さやか星小学校は無事開校しました。​
2024年からはPRも強化。開校式は多くのメディアに取り上げていただくことに成功しました。開校後も引き続きサポートを続けており、さらなるブランディングの強化を行なっていきます。

このような、今までの教育を見直し、チャレンジしていく小学校は、日本では大変珍しいでしょう。事実、国際学会や外資系企業など、海外からも注目を集めております。さやか星小学校が開校し、どのように子どもたちが育っていくのか、またどのような大人になっていくのか。今から私もとても楽しみでなりません。またこのような社会的に意義のあるプロジェクトに関われたチャンスがとても光栄です。

このように、「広告」という枠をはるかに超えて、さまざまなプロジェクトに関わることができるのが、 Accenture Songで行うクリエイティブ業務の醍醐味だと強く感じています。

クリエイティブのチカラで、小学校をつくる。
クリエイティブのチカラで、小学校をつくる。

ご紹介したさやか星小学校のHPやSNSがオープンしていますので、ご興味のある方は是非ご覧ください。

HP:https://www.sayakaboshi.jp/
Twitter:https://twitter.com/sayakaboshi
Instagram:https://www.instagram.com/sayakaboshi/
Note:https://note.com/sayakaboshi

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