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Careers

一級建築士からコンサルタントへの転職で得たもの、捨てたもの

2022/12/06

アクセンチュアのインダストリーX本部に所属するRinaです。コンサルタントとして、主に建設やインフラ、プラントエンジニアリング業界などでDX業務支援をしています。私は大学院修了後約7年間、組織設計事務所で多種多様な建築の構造設計をしていましたが、2021年にアクセンチュアに経験者採用で中途入社しました。

 一級建築士からコンサルタントへの転職というのは、少し珍しい事例だと思いますので、アクセンチュアへの転職によってキャリアや生活、考え方がどのように変わったのか、得たもの・捨てたもの・変わらず持ち続けたいものという3つの視点でお話したいと思います。

アクセンチュアに転職して得たもの

まず1つ目は、【ワークライフバランスの取れた健康的な生活】です。

建設業界は、一般的に残業や休日出勤が多く、人命や安全に直結する仕事も多いため緊張感があり、肉体的精神的に非常にハードでした。また、コロナ禍以降も現場監理や工場での検査等対物対面の業務のためには、リモートワークが不可能な場面も多く、働き方の改善はあまり見られませんでした。

大好きな仕事でしたし、自分が設計した建物が竣工した時の感動は何ものにも代え難く、非常にやりがいのある仕事でしたが、一方で、このまま長い人生この仕事を続けていけるのだろうかという不安は常にどこかにありました。

コンサルティングファームというと激務で厳しくバリューを求められるイメージがありましたし、入社前は多少身構えていました。しかし、Project PRIDEというアクセンチュア独自の取り組みにより急速に働き方改革が進んだこともあり、社員一人ひとりの生き方に合わせた多様な働き方が認められていて、とてもホワイトな働き方が実現していて驚きました。

もちろんプロジェクトによって異なるとは思いますが、私に関して言えば今ではあまり残業することなく効率的に業務をこなし、業務後の時間は趣味や家族と過ごす時間に充てたり、休日には旅行やキャンプなどに出かけたりしています。

休日に訪れた涸沢カールの紅葉

2つ目は、【業界を超えた広い視野】です。

元々、転職のきっかけとして「業界外から俯瞰的に現状を把握し、横串を通して建設業界の抜本的な業務改革をしたい」という思いがありましたが、その第一歩としての業界外からの俯瞰的な視野を持てるようになりました。

 入社以来、様々な業界のプロジェクトに関わり、各業界のお客様の持つ課題の解決策提案やご支援を行ってきた中で、建設業界のみならず様々な業界に本質的に同じような課題があることや、ある業界で当たり前なことが別の業界では全く出来ていないことなどを、身を以て経験出来たことは大きな収穫です。

 また、インダストリーX本部は特に経験者採用で入社された元専門技術職の方々が多く、様々な職種・国籍などのバックグラウンドを持つ方が多いため、プロジェクトチームで一緒に仕事をする中で、多様な視点やスキル・考え方に触れることができます。そのような環境に身を置くことで、独りよがりにならず常に周囲から学びながら仕事ができていると感じます。

建築業界を抜け出して捨てたもの

一番大きなものは、【建築士としてのプライド】です。

大学で建築学科に入学してから10年以上、建築を専門に学び、資格を取得し、建築構造設計の仕事だけをして来た私にとって、建築の仕事が唯一絶対の拠り所であり、アイデンティティーとなっていました。

散々残業して設計業務に励んだ後は、休日も有名建築家が設計した建物が建てばそれを見に出かけ、建築や空間デザインに関わる展覧会があれば慌てて美術館に行き、街中に自分が設計に関わった建物があればそれをしきりに自慢し…、今冷静になって見るとちょっと異常です。ずっと建築の世界で生きてきて、それ以外を知らなかったので建築士としてのアイデンティティーを逸脱するのが怖かったのだと思います。

一度業界の殻を破って転職し、建築以外での自分の可能性を知れたことで、今後のキャリアの不安が一気になくなり、自分の得意とするスキルや経験を社会の変化に合わせつつ伸ばし続けて行けば、好きなように転職したり起業したりすれば良いのだと思えるようになりました。今では本当にこの目で見たい建築しか見に行きませんし、美術館も建築と関係なくとも興味のあるテーマや展示の時に行きます。

本当は、建築に限らず巨大で精緻なものづくりが何でも好き

転職を経ても変わらず持ち続けたいもの

1つ目は、【好奇心で駆動する独学力】です。

アクセンチュアに入社したばかりの頃は勿論のこと、プロジェクトが変わるたびに全く新しい世界に放り込まれるような状態になるため、すぐに戦力として成果を出せるよう高速でプロジェクトの情報や知識をキャッチアップする必要があります。そういった場面でも、持ち前の独学力(一級建築士も技術士も全て独学で取得したので独学力は高い方だと自負しております笑)を発揮して、いち早く新しいプロジェクトや環境に順応してきました。

 アクセンチュアには本当に様々な分野のエキスパートの方がいますし、デジタルの知識やツールを習得するトレーニングや教材も非常に充実しているため、好奇心や探求心を以て学ぶ意欲のある人にとっては最高の環境が用意されています。業務の隙間時間を使ってそんな贅沢な環境を使い倒し、様々なツールスキルや知識を習得していこうと思っています。

 2つ目は、【自分事にできる主体性】です。

前述した通り前職では業務が非常に多忙であり、上司や先輩社員にも当然余裕はなく、新人であろうがぼんやり待っていることは許されない環境であったため、自然と主体性を以て能動的に動く癖がつきました。

アクセンチュアでも高いオーナーシップを以て主体的に動くことが当たり前に求められており、自主的に挑戦しようとする人には手を差し伸べてくれる仲間がたくさんいます。

 独学力と主体性、この2つは今後どんなキャリアを築くにしろ必須になると考えています。自ら学び続けられる人、手を動かして実行できる人、変化し続けられる人こそが、今の混沌とし、変化の激しい時代を楽しんで生きられる人です。年齢や職位が上がっても、そういう人であり続けたいと思っています。

最後に

長くなりましたが、以上が現時点での私自身の変化の実感です。

変わることは常に、何かを捨てて何かを得ることだと思います。捨てることは少し怖いですが、また以前の世界に戻りたくなったら、拾ってまた始めればいいのです。

 私のように何かのプロフェッショナルとしての道を歩んできた人は特に、それを捨ててしまったら何も残らないのではないかという恐怖があると思いますが、思い切って飛び込んで、目の前のことをこなしていけば何とかなります。意外な所で前職のスキルが役に立ち、感謝されることもあります。限界を定義しているのは自分自身です。

 何より、ある分野を極めていった上で全く別の職種やスキルのタグを掛け合わせると、それは強烈な個性になります。コモディティ化が進む世の中で、個性こそ絶対的な価値となります。キャリアの幅も関わる世界も大きく広がると思います。

何かの専門家ではあるが、業界や自分のキャリアの将来に不安を抱いている人、変わりたい・変えたい強い気持ちがある人には、是非一度コンサルタントというキャリアを経験してみて欲しいと思います。

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