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仕事の進め方を一新!生成AIを社員のパートナーに。生成AIと共に新しい働き方を実現するアクセンチュアの取り組み

こんにちは、アクセンチュア社内で生成AI活用推進を担当しているAoiです。アクセンチュアでは、生成AI技術を駆使した新たな働き方を推進しています。今回は、生成AIが業務効率にどのように寄与しているかを掘り下げます。アクセンチュアが目指す変革の姿と新しい働き方についても詳しくご紹介します。

2024/07/09

働き方に大きな革新をもたらしている生成AI。アクセンチュアは、この分野の先駆者として、技術を駆使して業務の効率化と生産性向上の実現に向けた取り組みを全社で急速に進めています。生成AIがアクセンチュアの業務にどのように影響を与えているか、どのように推進しているかの具体例を交えながらご紹介し、新しい働き方についてのビジョンをお伝えしたいと思います。

生成AIを社員のパートナーに。アクセンチュア社内の生成AI活用

アクセンチュアでは、すでに様々な生成AIツールを業務に活用しています。まずは、皆さんにどのようなツールをどのように活用しているかのイメージを掴んでいただくべく、社内で活用されている生成AIツールの一例をご紹介します。

Randy-san:AIチャットボットの進化

アクセンチュアでは、2017年9月に人事、法務、調達、総務、経費申請、契約などに関する問い合わせに対応するAIチャットボット「Randy-san」を導入しました。2023年4月には、このAIエンジンをGPTにアップグレードし、大幅な性能向上を実現しました。この変革により応答範囲と深さが飛躍的に向上し、FAQ準備の工数も大幅に削減されました。これにより、社内コミュニケーションが一層円滑になり、社員の業務効率化に寄与しています。
現在、Randy-sanは月間アクティブユーザーが11,000名以上(2024年4月時点)に達し、月に約7万件の問い合わせに対応しています。これにより、社員と回答者の両方で年間約20万時間の工数削減が実現しています。

Peer Worker Platformの活用

生成AIを活用した業務効率化は、アクセンチュアの「Peer Worker Platform」によって可能となっています。このプラットフォームは、生成AIアプリケーションをセキュアな環境で作成し、チームで共有するための仕組みを提供しています。主な機能は以下の通りです。

  1. Simple Prompt App Generator:ノーコードで生成AIアプリケーションを簡単に作成できる機能です。技術調査やFAQ作成、プレゼン資料の骨子作成など、さまざまな業務に対応した簡易アプリが作成可能です。非エンジニアの社員でも、自身の業務に合わせて簡単にAIアプリケーションを作成することができます。
  2. Peer Worker Store:生成AIアプリケーションを社内やグループ内で共有できる機能です。セキュアな環境で個々のプロンプトを簡易アプリとして共有し、活用を促進しています。共有範囲は全社員か、特定の組織やプロジェクト単位で設定可能です。また、エンジニア社員が開発したカスタムアプリもここで共有できます。
  3. Peer Worker Platform SDK:エンジニア社員向けのカスタムアプリを構築するためのソフトウェア開発キット(SDK)です。例えば、カスタムアプリの例としては「Trans Communicator」があります。リアルタイム文字起こしや音声合成、即時翻訳、議事録作成などが可能なアプリです。聴覚障がい者と非障がい者間のコミュニケーションの促進や、グローバルチームでのコミュニケーション円滑化に貢献しています。今後さらに多様なカスタムアプリが構築・共有される予定です。
Peer Worker Platform
Peer Worker Platform

生成AIと私たちの新しい働き方

これまでどのような生成AIツールを活用しているかをご紹介してきましたが、生成AIの導入には、社員の意識改革が不可欠です。社員が新しい技術やツールに対して柔軟な姿勢を持ち、学習意欲を持ち続ける必要があります。変化を受け入れ、生成AIを日常業務に浸透させることで、効率化や働き方の変革を実現することができます。社員にこの変革の重要性を理解してもらい、全員が積極的に活用を進めるためのアクセンチュアの取り組みの一例をご紹介します。

社員の声を変革に繋げる:アクセンチュアでは、全社員を対象にAIに関する知識や意識についてサーベイを実施し、結果を全社員に公開。活用状況や生成AIツールの改善点などを可視化し、社内の活用推進をどう進めるかの羅針盤として活用しています。社員全員にとって等しく新しい技術でもあるので、リーダーシップたちは社員の意見や懸念を真摯に受け止め、傾聴しています。社員の声を踏まえ、会社全体でどのように働き方を変えていくのかというビジョンを、リーダーシップ自身が具体的な事例を用いて社員と共有しています。社員も自分たち自身の変革がお客様の変革につながることを認識し、実践しています。

オープンな議論の場:知識の共有とコミュニケーション促進のため、アクセンチュアでは部門を超えたディスカッションの場としてのオンラインコミュニティを設けています。コミュニティには6,500人以上(2024年4月時点)の社員が参加しており、役職も年次も関係なく、社員同士の意見交換が活発に行われています。生成AIの役立つ情報をシェアしあったり、わからないことを聞き合ったりするなど、新たなアイデアが生まれる場として多くの社員が積極的に参加・活用しています。

生成AIアンバサダー:生成AIアンバサダーは、組織やプロジェクトなどのより現場に近いところで活動し、生成AIの活用の旗振り役を担っています。現場の具体的な課題を、生成AIを用いてどのようにアプローチし、解決していけるかを主体的に考え行動し、周りの人を巻き込みながら先駆者として生成AI活用をリードしています。すでに、社内でも議事録作成の半自動化、データ分析の効率化、属人化しないツール作成・管理の手法確立など、具体的なアプローチを計画・実行し、成功例や課題の共有、改善方法について活発な議論を行っています。さらに、この活動を通して得た知見を全社に共有・発信しています。

The scene of the Generative Ambassadors' Case Sharing session
The scene of the Generative Ambassadors' Case Sharing session

生成アンバサダーの事例共有会の様子

社員の生成AIリテラシーの向上:アクセンチュアでは、生成AIの活用推進と同時に、「責任あるAI」の理解も進めています。例えば、IQならぬTQ(Technology Quotient:テクノロジー指数/アクセンチュアが独自に定義した、個人や組織がテクノロジーを理解し、活用する能力)を高めるため、グローバルで全社員のテクノロジー理解を深めるためのトレーニングが推進されています。クラウド、ブロックチェーン、メタバースなどのトピックに加え、生成AIもTQの一環として受講必須となっています。他にも生成AI関連のさまざまなトレーニングコースが用意されており、特にプロンプトエンジニアリングは新入社員研修にも組み込まれています。

最後に

生成AIは「パートナー」として私たちの仕事をサポートし、人が生み出す価値をさらに引き出し、高めることができる技術です。アクセンチュアには、生成AI技術を最大限に活用することで、社員が効率的かつクリエイティブに働ける環境があります。社員全員が生成AIの先駆者として走り続けることを目指し、まずは我々自身の変革を実現すべくさらに高度な生成AI活用に取り組んでいきます。

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