化学業界では、研究開発(R&D)においてデジタルテクノロジーが重要な役割を担うようになり、分子の開発でスループットを高めることから 製法の最適化によるコストとパフォーマンスの改善まで、企業のあらゆる取り組みを後押ししています。これは素晴らしいことですが、現在テクノロジーでさらに多くのことを実現できる可能性が広がっています。実際に、アクセンチュアの調査結果によると、100億ユーロ規模の収益を上げている「一般的な」企業の場合、デジタルテクノロジーをより効果的に最大限活用することで、EBIT(支払金利前税引前利益)が4000万ユーロから7000万ユーロ増加する可能性があります。
しかし、このようなメリットを得るには、R&D部門が断片化されたスタンドアロンシステムを導入する従来のアプローチから脱却しなければなりません。そうではなく、部門の垣根を越えてバリューチェーン全体を統合し、テクノロジーを利用してイノベーションプロセス全体を支援し、連携させる必要があるのです。そして、その際には、次の6つのテクノロジーの基本要素に注力しなければなりません。