*1 Subscription Economy Index™ - Zuora
しかもサブスクリプションモデルはコロナ禍によって「レジリエンシー(復元力・回復力)の高いビジネスモデルである」と証明されました。
コロナ禍で社会や市場が混乱する中でも、サブスクリプションビジネスモデルへの転換を実行した企業は顧客の維持に成功しました。サブスクライバー(サブスクリプションサービス利用者)をビジネスの中心に据えた、「サブスクリプションエコノミー」(Zuoraが提唱する、企業と顧客が繋がる新時代のビジネスモデル)へ早期に転換している企業ほど、世界的な混乱を迅速に乗り越えているのです。
では、顧客との関係性を維持しながら新たなビジネスモデルへの変革を実行するには、どのような仕組みが必要なのでしょうか。それがアジャイルプラットフォームです。転換の中心には、テクノロジーとチェンジマネジメントがあります。ERPとCRMは今なお重要なシステムですが、顧客のニーズやエンゲージメントが動的に変化するサブスクリプションビジネスでは、プライシング、注文、見積、契約管理、請求、回収、収益認識、KPI、分析までを一気通貫でアジャイルに実現するオーダー・トゥ・レベニュー(受注から収益認識まで)のプラットフォームが必要です。
2022年以降のマネタイズとは、あらゆる要素のオーケストレーションである。そう言える時代を迎えているのです。
篠原 まさにサブスクリプションモデルは世界のトレンドですね。Robbieさんは現在の日本市場や日本の商習慣をどのように解釈なさっていますか?
Robbie 日本のビジネスシーンを見ていると、消費者も企業も、サービス品質を重視していることがよくわかります。カスタマーのクチコミの影響力も大きく、デジタルサービスのメリットを享受したいという志向も強いです。
日本経済は成熟しており、長期的リレーションでビジネスが成立している場面が多々あります。だからこそ、サブスクリプションモデルへの転換のような変革には、用意周到な準備と実行が重要でしょう。
たとえば、ユーザー体験の設計においては導入(サブスクリプション申込み)のしやすさが重要です。顧客が何を求めているのかを的確に理解し、サブスクライバーのジャーニーに注目すべきです。サブスクリプションエコノミーに参加する方々は、様々なビジネスモデルを理解する必要があります。ぜひ日本企業の経営層の方々には、Different way of thinkingを持っていただきたいと思います。